ヘイフリック限界~事故死以外の死はなくせる可能性がある?

ひとつ前の記事でお話したとおり、分裂可能回数を「ヘイフリック限界」と呼んでいます。
テロメラーゼの活性がこの回数を決めます。
最後のアポトーシスが「ヘイフリック限界」なのです。

この「ヘイフリック限界」を消滅させる研究がすすんでいます。
研究は大きな障害もなく進んでいるそうですから、展望は明るいです。

しかし、「ヘイフリック限界」の延長による「不死化」は新陳代謝を終了させないことであって、事故との遭遇に対応する研究ではありません。
真の不老不死を求めるなら、並行して病気を撲滅する必要があります。
つまり、癌をはじめとするあらゆる病気の罹患、怪我、固体の自殺(メンタル系の疾患など)を免れる研究ではないのです。

研究

人が「不老不死」を得るには、合わせて、社会科学について深く研究する必要があるのです。

特に、「ヘイフリック限界」の延長、若しくは、消滅が病変を意味することも判っています。
「癌」がこれです。
癌細胞はアポトーシスが起こらないのです。

毒液を製造しないタイプの癌細胞でも、無限に増殖するのですから、生体に大きなダメージを与え続けるので、放置すれば確実に個体死が起こります。
さらに具合の悪い癌細胞は毒液を製造しながら無限増殖を行うタイプもあります。
こちらのタイプの方がより危険です。

人の正常細胞とテロメラーゼを関連させて「不死」を狙うことは、前述通り、社会科学の発展研究を並行して行い、かつ、疾病、怪我に対する医療研究も必要です。
しかし、テロメラーゼと癌細胞を関連させた研究は、疾病が社会に与える負担(保険制度をはじめとする福祉関連費用)、
患者の苦しみを著しく軽減させる研究ですから、人類に有益な研究としての優先順位は、
「不死化」より「癌撲滅」の方にプライオリティーがあると考えます。

体表面の健康も「老化」を語ります。
皴、角質などの皮膚の老化は、特に女性では「アンチエイジング」の標的です。
皮膚に起こる老化こそ、アポトーシスの現実を物語っています。

皮膚とされている組織層は、表面から「表皮」、「真皮」、「皮下組織」の3層です。
このうち、「表皮」が見える層ですから、見た目として、ここをなんとかしたいものです。

「表皮」はさらに4層に分けています。
表面から、「角質層」、「顆粒層」、「有棘層(ゆうちょくそう)」、「基底層」です。

この表皮は下の基底層から細胞が分裂、アポトーシスが行われ、死亡過程の細胞が表面へ上がって行きます。
したがって、角質層はアポトーシス完了組織ですから、剥がれ落ちます。
「垢」です。
しかしながら、角質層が死亡組織であっても、体個体の仕組みとしては機能していて、
剥がれなければ身体を外部環境から守る役目が残されています。
可能であれば取り除かない方がいいのですが、死亡組織であるため、代謝がありません。
つまり、細菌が繁殖しても細菌を攻撃しません。
身体内部を守りはしますが、皮膚疾患や、他の固体への感染源となり得るのです。

朗報!細胞の自殺を食い止めない酵素「テロメラーゼ」が見つかった。

新陳代謝の回数を決める「テロメア」の長さを変更する方法は見つかっています。
遺伝子レベルの研究が進んで、実際に見て、操作を加えられることが可能となった現代の研究者が、
テロメアが細胞分裂に大きく関わっていることを既に知っておきながら興味を持たないはずがありません。

驚く女性

テロメアは染色体エンドにあるDNAです。
DNAは4種類の塩基により構成されていますから、テロメアDNAも、他のDNAを読み取ることができるのと同様に可能です。

塩基は、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チニン(T)です。
蚕(かいこ)のテロメアの塩基配列は「TTAGG」で、これが繰り返してつながっています。
人も当然決まっています。(個人により違っているらしいです。)

そして、テロメアを伸ばす酵素があって、「テロメラーゼ」と呼ばれています。
研究対象生物のテロメラーゼの塩基配列も判っています。
薬物、生理科学の分野を、この読み物で詳しく話すことはできませんから、「ヒト」ついて、うわべだけ触れておきます。

ここまでで、知っておくことは、

  1. 「テロメアDNA」が染色体両端にくっついていて、それが切り離されることにより細胞分裂のとき、染色体本体を保護していること。
  2. 自然界ではテロメアは固体種ごと同じパターンを繰り返してつながっており、有限数であること。
  3. 使い果たすと細胞分裂は終わること。
  4. テロメアを伸長させる酵素をテロメラーゼと言うこと。

です。

分裂可能回数を「ヘイフリック限界」と呼んでいて、テロメラーゼの活性がこの回数を決めます。
つまり、テロメラーゼの活性が固体の長寿に直結しています。
細胞不死ではなく、新陳代謝可能時間延長による寿命延長をテロメラーゼが担っています。

ヒトのテロメラーゼは4つのユニットで構成されています。
そして、その一つのユニットは451塩基長です。
テロメアの長さによるヘイフリック限界が寿命の原因であるとする説は、「プログラム説」と呼ばれていて、
ヒト・テロメラーゼの研究がプログラム説を裏付ける研究でもあり、人の「不死化」につながる可能性があります。

この研究の最先端にいる科学者3名は2009年にノーベル医学・生理学賞を受賞しています。

ここで言う「不死化」と「不老不死」とは別の物であることを認識せねばなりません。
ここでの「不死化」とは、新陳代謝を終わらせないことによる長寿であるので、
健康が維持されたままの不死である可能性があるということです。
身体が壊れてしまっても死ねない「美女」の話とはまるで違っているのです。

テロメアの寿命~細胞は自殺できる回数が決まっている。

生命の自殺を「アポトーシス」と言いました。
この回数はあらかじめ決められています。
最後のアポトーシスでその固体の新陳代謝は終わり、すなわち寿命です。

それはどういう仕組みなのでしょうか?

DNA染色体

細胞分裂のとき、遺伝子が複写され各細胞に同じ遺伝子が収められている状態になるのですが、正確には完全に複写されたわけでありせん。

遺伝子は、らせん状に折りたたまれるようにコンパクトな形です。染色体です。

人や酵母などの染色体は線状です。
バクテリアなどの原核生物やミトコンドリアの染色体は環状です。

つまり、私たちの染色体には「端」があるのですが、原核細胞の染色体には「端」がありません。

ここがポイントです。

染色体の両端には、「テロメア」と呼ばれる部分があります。
この部分はその遺伝子が傷つかないよう両端を防御する役目と考えられています。
つまり、これがないと、大切な遺伝子の両端が外部にさらされることになります。

布を裁断してそのままの状態をイメージしてください。
なにも処置しなければほつれてきますよね。「テロメア」はこの状態を防御しているのです。

細胞分裂の時も染色体の両端にテロメアはくっついていますが、これは複写されたものではなく、
元のテロメアがちぎれて新しい染色体のエンドにくっついたのです。

ですから、テロメアは有限なのです。

最終的には、テロメアが機能を失う大きさになります。

この時で細胞分裂は終わりです。

ここがその生体の科学的な寿命です。

寿命は運命論や霊魂などの話とは完全に無縁です。
いくらお布施を積もうが、高価なご神体や偶像を購入しようがテロメアが長くなることはありません。

単細胞生物の多くに寿命がないと申し上げたのは、原核生物だからですが、単細胞生物である「ゾウリムシ」は、
350回目の分裂でテロメアは機能を失います。

高等生物にクローン実験を施して話題になった生き物がありました。
羊の「ドリー」です。
一般的な羊より短命でした。
この原因は、発生は「ES細胞」である受精卵によるものではなかったので、テロメアが半分以下の長さから発生したため、
宿命的に短命であったと言われました。

漫画アニメのルパン三世に登場した科学者は、クローンだったため、体が薄まってしまって、透けていました。
クローンはこんな感じなのかな。

実際のドリーの死因は、羊によく起こる羊肺腺腫に侵され、周囲の他の羊にも同じ病気が発生したので、
家畜羊には普通に施される安楽死をさせられ死亡しています。

ルパンの科学者みたいなものであったかどうかは不明です。

そうすると、「テロメア」が短くならないよう、あるいは、伸ばせば、または、染色体のエンド処理を施せば、
理論上新陳代謝は無限に行われることになり、
無限の寿命が手に入るのでしょうか。

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細胞「自殺」のプログラム

「「新陳代謝」を減らせば、周期を長くすれば固体の寿命が長くなる。」

これは現実を見れば大きな疑問です。

そもそも「アポトーシス」がなぜあるのかをおさらいする必要があります。
それは、減少と増加の辻褄を合わせる仕組み、つまり、「新陳代謝」の仕組みです。

新陳代謝は、その固体の健康維持のためにある現象ですから、固体のトータル寿命が短くなる現象であっていいはずないのです。

「健康」により、「事故死」を減らす役目が新陳代謝です。

事故とは感染などの病気や怪我、悪性新生物(癌)等で死亡することを言います。
このリスク軽減のため獲得した現象がアポトーシスなのです。

生命の「自殺」による死はこのアポトーシスで、「プログラムされた死」とも表現されています。
「発生」と「新陳代謝」に必要な細胞の死であることを説明しました。

もう一つの細胞の死があります。
これは、以前にお話しした、「老化」による生存力の消滅です。
この死は、残念ながら私たちの体を構成する細胞はほぼすべてに起こります。
すなわち「寿命」です。

アポトーシスがない細胞もあります。
「ES細胞」がこれです。
これを人工的に作ることに成功した細胞が「iPS細胞」です。

自殺する細胞と自殺しない細胞は役目が違っています。

自殺する細胞は体を構成する細胞です。
自殺しない細胞は、身体を構成する「自殺する細胞」を作る細胞です。
あるいは、その「自殺する細胞」に変化し、身体の構成細胞となる細胞です。

つまり、体のあらゆる組織に変化することができる細胞で、その固体が発生する初めから存在する細胞です。
受精卵がこの細胞です。
ようするに、自殺しない細胞の役目は、子孫を残すために存在する細胞で、すなわち遺伝子を未来につなぐための細胞ですから、「死ねない」のです。

発生し成長時に遺伝子が何らかの理由で変化するか、雌雄遺伝子の混合により新しい組み合わせが起こり、
それが生きる環境に適応しておれば将来に残りうるし、不適であれば死亡し残されません。
常に環境に適応できる者のみが次の「ES細胞」を残すことができます。

それが「進化」です。

さて、このプログラムの死の仕組みとはどのようなものでしょうか。

細胞とプログラム

それは、細胞分裂の回数限界のことです。

人等では、ES細胞以外の細胞はすべて分裂できる回数に限界があります。
つまり、限界に達したところで「新陳代謝」が不能となるのです。
減るだけに陥り、固体生命を維持できない細胞数となったとき、事故でない「寿命」となるわけです。

細胞分裂は遺伝子の複写が行われて2組となり、それぞれを包む細胞となって分裂します。

「新陳代謝」がいいと、寿命は短くなる?

「新陳代謝を促し、若々しく健康に・・・」と言うキャッチを見かけます。

こうならべると、説明抜きで「新陳代謝はいいことだ」と言う前提が作られてしまいます。
そのコマーシャルの中で、だれも一度も新陳代謝がいいことである理由を説明していません。

つまり、なんちゃら商法です。
無知であるべき消費者に誤解を与えるような行為です。
「刷り込み」を行っているのです。

「いや、新陳代謝はいいことだ」と言い張るなら、否定はしませんから、その説明を納得し得る言葉で、与えられたコマーシャル時間内に行わねばなりません。

似たようなのがたくさんありますよね。

なぜコラーゲンを超清潔工場で薬品会社が製造し、「無料お試しセット」を配っているのか?
そのコラーゲンを皮膚に塗るとなぜアンチエイジングができるのか?

この説明がないのです。

ゲルマニウムを肌に擦りつけることがいいことである理由を説明せず、笑顔を垂れ流して売りまくっているのです。

すべて嘘です。

注意を促す男性

皮膚から大型ハイポリマー分子の吸収は不可能です。
食べても不可能です。
コラーゲンは小腸絨毛が吸収できる分子よりはるかに大きいので吸収できません。
ですから、消化管で小さな分子に分解します。
つまり、コラーゲンでなくなるのです。

ゲルマニウムは半導体元素です。
そんなものを擦ってもゲルマニウムラジオにもなりません。

もし、理由はともかく、動機も無視して、「老化」を悪であると盲信するなら、新陳代謝を減らせばいいのです。
可能な限り活動を止めれば細胞のアポトーシスと分裂の速度は確実に落ちます。
結果、老化は遅くなり、人の寿命を先延ばしできます。

事故がなければと言う大前提です。

骨がスカスカになっても絶対に転ばない対策をしておけば長く生きながらえることはできます。
骨粗鬆症の骨の骨折も「事故」です。

肉体労働により収入を得て、プラス、スポーツを楽しみ、栄養ある食事をし、
ぐっすり眠れば、多分、ボーと暮らしている私よりずっと新陳代謝は激しく行われているものと考えます。
そのような生き方の方が、健康的だし、社会貢献もしていて、元気溌剌でいいことに決まっています。
私のような、暗く、メタボな生き方がいいはずありません。

「生きながらえる。」のと「長寿をまっとうする。」は全く違います。
道徳的に同じ話にすべきではありません。
溌剌と生きた方がいいに決まっています。

では、健康的に生きれば短命で、不健康な生活であれば長寿なのか。と言う許しがたい矛盾が起こります。

これは大問題なのです。

細胞のアポトーシスと分裂を抑えた方が固体としての人の寿命が長くなると言うことが事実かどうか。

つまり、私が嘘を言っているかどうかを検証する必要が出てきました。